この記事のポイント
- 白くなるのは、白い部分の方解石が柔らかく酸に弱いから
- 「白くなった」は3種類。症状によって対処が変わる
- 水洗いの可否は、情報源によって言っていることが違う
- 避けたいのは浸け置き・塩水・こすること・水分残り
ラピスラズリを使っていて、「なんだか白っぽくなってきた」と不安になったことはありませんか?
青くて深い色が好きで選んだ石だからこそ、白い部分が目立つとショックですよね。
でも、白くなるのには石の成り立ちに理由があります。
慌てて擦ったり洗ったりする前に、症状ごとの原因と、してよい対処・避けたい対処を知っておくと安心です。
白くなる仕組みから正しい洗い方まで、順番に見ていきましょう。
【結論】白くなるのは、石の中の「白い部分」が先に傷むからです
ラピスラズリは、硬さの違う鉱物が混ざった岩石です。
その中の白い部分(方解石)が柔らかく酸に弱いため、そこから先にツヤを失い、目立ってきます。
必ずしも異常や不吉なサインではないので、安心してくださいね。
ただし「白くなった」と言っても、症状は3種類に分けられます。
症状によって対処が変わるので、あとで表にまとめます。
また、水洗いについては、情報源によって言うことが違います。
その食い違いも、正直にお伝えします。
白くなる理由は、ラピスラズリの成り立ちにあります
白くなるのは、1つの石の中に硬さの違う鉱物が同居しているからです。
ここを知ると、お手入れの意味がぐっとわかりやすくなります。
ラピスラズリは、青金石(ラズライト)を主成分に、方解石(カルサイト)と黄鉄鉱が混ざった岩石です。
和名は「瑠璃」と呼ばれています。
| 部分 | 見た目 | 硬さ(モース硬度) |
|---|---|---|
| 青金石 | 深い青 | 5〜6(全体の目安。組成で変わる) |
| 方解石 | 白い筋や斑点 | 3 |
| 黄鉄鉱 | 金色のきらめき | 6〜6.5 |
白い部分の方解石は炭酸カルシウムでできていて、酸に弱い性質があります。
そして、人の汗は弱酸性です。
そのため、汗や皮脂に触れ続けると、白い部分から先にツヤを失っていくのですね。
まわりの青い部分が保たれていると、白い部分だけが目立って見えることもあります。
つまり「白くなった」のは、石が壊れたというより、混ざっている鉱物の性質の違いが表に出てきた状態です。
ラピスラズリの宝石言葉や意味については、宝石言葉であなたを守るでも触れています。
なお、ピアスとして身につけている場合は、耳元が髪のすぐ近くにあるため、整髪料や香水がかかりやすい点にも気をつけたいところです。くわしくはラピスラズリのピアスはダメ?でお話ししています。
「白くなった」は3種類。症状によって対処が変わります
まず、自分の石がどれに近いかを見てみましょう。
| 症状 | 考えられる原因 | どうするか |
|---|---|---|
| ① ツヤが鈍ってきた | 表面の擦れ、皮脂や汚れ | 乾いた柔らかい布で拭く。改善しなければ宝飾店に相談 |
| ② 白い部分が目立ってきた | 方解石の露出、表面の荒れ | 石の性質なので、家庭で戻すのは難しい |
| ③ 全体の青さが抜けてきた | 染色されたものの退色の可能性 | 濡らさない扱いに切り替える |
① ツヤが鈍ってきた
全体がくもったように見えるなら、表面に皮脂や汚れがついているか、細かい擦れが重なっている可能性があります。
乾いた柔らかい布で、やさしく拭いてみてください。
それで戻ることもあります。
改善しないときは、宝飾店やジュエリーの修理店に相談してみましょう。
② 白い部分が目立ってきた
白い部分は、もともと石に含まれている方解石です。
表面が荒れたり、柔らかい方解石がのぞいたりすると、白さが目立ってきます。
これは石の性質なので、家庭で青く戻すのは難しいというのが正直なところです。
ただ、これ以上目立たせないためには、汗や水分をこまめに拭き取る習慣が助けになると言われています。
③ 全体の青さが抜けてきた
青い色そのものが薄くなってきた場合は、染色されたものが退色している可能性があります。
GIAによると、ラピスラズリは色やツヤを良くするために、ワックスやオイルを含浸させることがあるそうです。
染色されたものは、アセトンや変性アルコールなどで色が落ちることがあると言われています。
見分けるために、除光液などで試すのはやめてください。石を傷めてしまいます。
目安になるのは、水に濡れたときにゴムや布へ青い色が移ったことがあるかどうかです。
あるなら、染色されている可能性が高いと考えられます。
染色は珍しいことではなく、それ自体が悪いわけではありません。
濡らさない扱いにすれば、安心して楽しめます。
天然無処理の石を選びたい場合は、産地や処理の有無を明記しているショップを選ぶ方法もあります。
たとえばビズー(Bizoux)は、ラピスラズリについて「アフガニスタン産、天然無処理のルースをご用意しています」と書いています。
水洗いはダメ? 実は、情報源で言うことが違います
結論から言うと、「絶対にダメ」でも「絶対に大丈夫」でもありません。
言っている中身が、情報源ごとに違うのです。
| 情報源 | 言っていること |
|---|---|
| パワーストーン系のサイト | 水洗いは避ける |
| GIA | ぬるい石けん水が最も安全な洗い方。目立たない場所で試す |
| 宝飾修理店 | ぬるま湯の石けん水でやさしく洗う。こすり洗いは禁物。乾拭きで水分を残さない |
どちらかが嘘、ということではありません。
本当に避けたいのは、次の4つです。
- 長い時間の浸け置き
- 塩水
- ゴシゴシこすること
- 水分を残したままにすること
短時間のぬるい石けん水まで否定されているわけではない、という整理ですね。
ただし、染色されたものは色が落ちることがあります。
洗うなら、必ず目立たない場所で試してからにしてください。
不安なときは、無理に洗わなくても大丈夫です。
乾いた布で拭くだけでも、十分なお手入れになります。
浄化で水と塩を避けるのには、理由があります
水と塩が勧められないのは、「そういうものだから」ではなく、石の性質に理由があるからです。
- 多孔質で、水を吸いやすい
- 方解石が、酸や塩に弱い
- ワックスで仕上げたものがある
この3つが重なるため、水や塩での浄化は負担になりやすいと考えられています。
石に触れない浄化のしかた
水や塩を使わなくても、浄化の方法はあります。
- 月光浴:夜、月の光に当てる
- ホワイトセージ:煙を近づける
- 水晶クラスター:石をクラスターの上に置く
- 音:クリスタルボウルや鈴の音を聞かせる
どれも、浄化の効果を保証するものではなく、気持ちを整える習慣として親しまれている方法です。
長時間の直射日光は避けましょう。
他の石の浄化や扱い方は、タンザナイトが怖いと言われるのはなぜ?も参考になります。
白くなったときに、やってはいけないこと
慌てて手を加えるほど、状態が悪くなることがあります。
次のことは避けてください。
- 研磨剤入りのクリーナーを使う(表面に傷がつきます)
- 超音波洗浄機を使う
- スチームクリーナーを使う
- 除光液やアルコールで拭く
- 塩や塩水につける
- 長時間、直射日光に当てる
- 水に浸けたままにする
- 水分が残ったまま保管する
- 硬いブラシでこする
注意したいこと
石の状態に迷うときは、自分で手を加える前に、宝飾店やジュエリーの修理店に見てもらうのが確実です。相談するときは、ラピスラズリであることを必ず伝えてください。
ラピスラズリが白くなることに関するよくある質問
- Q一度白くなったら、もう元には戻りませんか?
- A
症状によります。皮脂や汚れでツヤが鈍っただけなら、乾いた柔らかい布で拭くと戻ることがあります。一方、白い部分そのものは石に含まれる方解石なので、家庭で青くすることはできません。
- Qお店で磨き直してもらえますか?
- A
ツヤが気になるときは、宝飾店やジュエリーの修理店に相談してみてください。石の状態によって対応は変わるので、まず見てもらうのが確実です。ラピスラズリであることを伝えて相談しましょう。
- Qブレスレットのゴムに青い色が移りました。偽物ですか?
- A
偽物とは限りませんが、染色されている可能性が高いと考えられます。染色は珍しいことではなく、それ自体が悪いわけではありません。ただ、水やアルコールで色が落ちることがあるので、濡らさない扱いに切り替えると安心です。
- Q日光浴での浄化はしてもいいですか?
- A
長時間の直射日光は避けたほうが安心です。染色されたものは退色することがあります。月光浴や水晶クラスターの上に置く方法など、石に負担の少ないやり方を選んでください。
- Q塩や塩水での浄化はなぜ避けるのですか?
- A
白い部分である方解石は酸や塩に弱く、ラピスラズリは多孔質で水分を吸いやすいためです。ワックスで仕上げたものは、その仕上げに影響することもあります。
- Q超音波洗浄機は使えますか?
- A
使わないでください。振動と熱が、硬さの違う鉱物が混ざった石には負担になります。ワックス仕上げや染色にも影響することがあります。スチームクリーナーも同じ理由で避けましょう。
- Q金色の部分が増えた気がします。大丈夫ですか?
- A
金色の部分は黄鉄鉱です。増えることはありませんが、まわりの青い部分のツヤが落ちると、相対的に目立って見えることがあります。異常ではありません。
まとめ:戻せるものと、戻せないものがあります
ツヤの鈍りは、手入れや宝飾店への相談で戻ることがあります。
いっぽう、白い部分そのものは石の性質なので、戻りません。
- 白くなるのは、硬さの違う鉱物が混ざっているから
- 症状は3種類。まず自分の石がどれに近いかを見る
- 水洗いは情報源で違う。浸け置き・塩水・こすることは避ける
- 不安なときは、乾拭きと宝飾店への相談で十分
白い筋も、金色のきらめきも、その石だけの模様です。
長く手元に置くほど表情が変わっていくのも、天然の石ならではの魅力ですね。
自分の心地よさを大切に、無理のない距離でつき合っていきましょう。
石言葉全般の受け止め方は、「悪い意味のある石」は本当に存在するのかもあわせてどうぞ。


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